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August 02, 2010

Guest Blogger: 河野太一のGMAT OG12解説 SC16

This is another post from Taichi Kono, author of two textbooks on TOEFL and one on TOEIC and a highly experienced TOEFL, TOEIC, and GMAT instructor. Most of his posts will be in Japanese. This post is on GMAT sentence correction. His other posts can be found here.
-Adam


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河野塾代表の河野太一です。年来の友人であるAdam Markusさんのご厚意で、"The Official Guide for GMAT Review, 12th Edition"の解説ブログの内容の一部をこちらにアップさせていただくことになりました。オリジナルは河野太一のGMAT OG12解説でご覧いただけます。なお、オリジナルのほうは予告なく内容を変更することがあり、ここに上げたものと相違があることがありますのでご了承ください。私のこれまでの記事やGMAT以外の話題についてはこちらをご覧ください。


SC16
Retail stores (S) rose (V)からカンマまでが主節で、intensifyingからdoing副詞句が始まることはすぐに見抜ける。intensifyingの目的語である expectationsにthat節がかかっているわけだが、その主語がpersonal spendingであることから、that節はexpectations(予期、期待)の中身を述べているのではないか、ということはthatは「同格」 の接続詞ではないか、という予測が成り立つ。これが関係代名詞のthatであれば、たとえばexpectations that people had ...のように、人やそれに準じた主語が来るのではないか、という感覚があるからだ。こんなものは文法ルールでも何でもなく、ただの経験則のようなものだが、GMATのような試験では、「経験則から導き出された、まあまあ確度が高いと思われる予見」と「10%程度の疑い」を携えて、さっさか処理していくよりしょうがない。とはいえ、こうした「良い予見」を持つことは、実は一般的な英文の「速読」にも必要であるし、「熟読」する際にも予見が当たったりハズレたりすることが楽しみになる。

さて、thatが「同格」であると予測を立てたところで、選択肢を縦に見る。この時点でofを使っている選択肢はアウト。expectations of Nとしたときに、そのNは「期待をしている主体」なのか「期待をされている客体」なのかがあいまいだ。「主体」であれば人(またはそれに準じるもの)がN になるはずだが、ここではpersonal spendingという抽象概念であるから、その可能性はない。にもかかわらず、一瞬「主体なのかな」、と思わせてしまう時点で表現として劣る。 expectationsの内容を述べるにしても、それならthat節を用いて、きちんとSV形式で語ればよい。「抽象的なことの中身を語りたければ同格のthatを用いなさいね」という出題者のメッセージ。

(A)はthatが何を指しているのか不明。順当に考えればpersonal spendingだが、それでは後ろのof the 1.4 percent growthと意味的につながらないし、personal spendingという表現はinの後ろにもある。ではJuly-September quarterを指すのかと考えても、やはり意味的におかしい。

(B) ならthat節内がpersonal spending (S) ... would double (V) the ... growth (O) という構造になってスッキリする。doubleに「2倍にする/なる」という動詞の用法があることは、まあ基礎知識の範疇。「同格」の接続詞thatであ るから、節内は完全な文でなければならないが、この点もOK。wouldを見て気づくのは、expectationは「将来に対する予測・期待」なのだから、助動詞があってしかるべきということ。(A)はdoubledと過去形を用いてしまっている。この文は基準時が過去(rose)であるから、その過去 の時点に戻って考えれば、人々はその時現在形(doubles)を用いて「予測・期待」を述べていた、あるいは考えていたことになる(たとえばI think personal spending more than doubles ...のように)。しかし現在形の「断言感」は、「予測・期待」の内容としては不適切だ。wouldなら、過去の時点ではwillを用いていたことになる(I think personal spending will more than double ...のように)から適切。

と ころで、(B)のmore thanが気にかかった人がいるかも知れない。thanは主に前置詞か接続詞で用いられるので、後ろに動詞が来るのは違和感があるからだ。このmore thanは、まるで副詞句のように動詞の前に挿入されている。動詞の意味がたまたま「2倍にする」と数値にかかわるので、このような使い方になってしまっている。厳密に言えば脱文法的ということになるかもしれないが、more than doubleとかmore than tripleという言い方で定着しているため、ネイティブにとっては自然に感じられると思われる。

-河野太一


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